近年、公共施設や倉庫などを中心に求められることが増えてきた
《難燃性》のネットですが、
まだまだ難燃性ネットに対しての誤解も多いようです。
締めとなる3回目は《難燃性ネットのデメリット》について解説いたします。
難燃剤を添加することで生じる3つのデメリット
既にご説明したように難燃性ネットは難燃剤を原料に混ぜ込んだ原糸を使うことで、難燃性を得られるという最大のメリットこそありますが、一方でデメリットも生じることをお伝えいたします。
価格の上昇
まず、通常よりも原料コストが上がるため、製品価格も上昇します。また全体的な生産量も多くないことから、一般的に通常のネットに比べても1.5~2倍程度高くなるケースが多いようです。
耐候性の低下
次に、難燃剤を添加することで石油系分子の結合が弱まることが避けられず、耐候性に影響がでます。非公式のテストでは屋外使用での強度は、6~7割程度になるとも言われています。
ただし主には紫外線による影響が大きいため、屋内や日陰などであれば、そこまで大きな違いはでないとされています。
ネット色の制約
最後はカラーの制約です。難燃剤自体の色が白色で、難燃性を持たすために一定量添加する必要があります。そのため透明のネットは作ることができません。また黒でも、少しグレー掛かった黒になります。デメリットというほどのことではありませんが、ご参考までに。
以上、全3回で難燃性ネットのことについて触れて参りました。
今後さらに需要が増えると予測されるだけに、当社もしっかりとした情報を発信して参りたいと思います。
シリーズ1回目《難燃・防炎・不燃の違い》
シリーズ2回目《日本防炎協会認定の有無》
もぜひご覧ください。
難燃性ネットを選ぶ際に知っておきたいデメリットは、
ひとつめは価格、二つ目は強度と耐久性、
そして三つめはネットの色味についてでした。
ご購入の際は、メリットもデメリットも踏まえたうえで、ご検討ください。