ハトの大きな被害といえば、一番は糞によるものですが、
糞の他に悩まされている方が意外に多いのが、ハトの鳴き声による「騒音」です。
「早朝から鳩の鳴き声がうるさくて眠れない!」
「屋根の上でよく鳴いているのは何という種類のハト?」
毎日うるさい鳩の鳴き声に、あなたはこんな疑問や悩みをお持ちではありませんか?
今回はハトの鳴き声について見識を深めていきましょう。
目次
『デーデー ポッポー』『クルックー』などと遠くから聞こえてくるハトの鳴き声。
私たちにとって馴染みが深く、のどかでなんだか癒されるものです。
とはいえ朝早くからあまりにうるさく鳴かれると、それはもう騒音。
人によっては耳障りでとても気になることでしょう。
そもそもハトたちは何を目的に鳴き続けているのでしょうか。
メジャーなカワラバト(ドバト)とキジバトの鳴き声やその理由をご紹介していきます。
ハトの種類と鳴き声の違い
同じように鳴いているように聴こえるハトの鳴き方も、種類によって違いがあります。
日本にはさまざまなハトが生息していますが、住宅地で主に見かけるのはカワラバト(ドバト)とキジバト。
一般的にドバトは都市部で、キジバトは郊外に多く生息しています。
まずは、それぞれの種類と鳴き声の特徴について紹介していきましょう。
カワラバト(ドバト)の鳴き声
よく公園で見かけるハトはカワラバト(ドバト)といいます。
体長は30~35センチで、首が短く、胸がいわゆる「鳩胸」のように盛り上がっています。
羽の色は黒褐色、灰色、白色のほかに、緑や赤が混じったものなどさまざま。
基本的には草食性ですが、人の食べ物を食べるなど、雑食性を見せるものもいます。
ハトの鳴き声としてよく知られる「クルックー」という鳴き声は、このドバトのもの。
他には「ゴロッポ、ゴロッポ」「ウーウー」などと鳴くのが特徴です。
〈日本野鳥の会 おさんぽ鳥図鑑 カワラバト〉
キジバトの鳴き声
体長は33センチほどで、体の色はブドウ色で翼にウロコのような模様があるのが特徴。
首には青と黒のマフラーを巻いたような模様があります。
キジバトは日本では非常にポピュラーで、日本各地に生息していますが、実は世界的には限られた地域にしか生息していない貴重な鳥。
早朝に「デッデー・ポッポー」とリズミカルに繰り返す鳥の鳴き声を聞いたことはないでしょうか?
あの、耳に残る大きな鳴き声の正体がキジバトです。
〈日本野鳥の会 おさんぽ鳥図鑑 キジバト〉
ハトの鳴く理由とは?
地面で餌をついばんでいるハトは、ほとんど鳴くことがないのに、早朝にハトが騒がしく鳴いているのは何のためなのでしょうか。
一般的に、ハトが鳴くのは次のような理由がある時と言われています。
理由① 縄張りの主張のための威嚇
鳩は縄張り意識の強い鳥です。
一度巣と決めた場所をほかの鳩が荒らすことを非常に嫌がります。
そのため、ここは自分の縄張りだと主張し、まわりの鳩を近づけないため、大きな鳴き声を上げて威嚇しているのです。
理由② オスからメスへの求愛行動
ハトは繁殖力が非常に高く、季節関係なく1年通して繁殖期であるとされています。
発情したオスのハトは、メスに自分の存在をアピールするため競い合うように鳴き声を上げ、メスはより大きな声でリズミカルに鳴くオスのところへ向かいます。
理由③ 巣の場所を知らせる
ハトは巣の場所を選ぶ習性があります。
巣作りに適した場所を発見すると、オスがつがいのメスへ場所を知らせて呼び寄せるために鳴くことがあるようです。
「巣にぴったりの場所を発見したよ!」という意味なんですね。
朝に鳴き声が気になるのはなぜ?
それにしても、早朝にハトの鳴き声が特にうるさく感じるのはなぜなのでしょうか。
それはハトは人間と同様に、夜に眠る習性を持ち、朝起きると同じ時間、同じ場所で鳴きます。
朝はハトも目覚めたばかりで元気があり、鳴き声が通りやすいので、より主張や求愛をアピールしやすいのです。
また早朝は都市部でも車通りが少なく車の音も静かなため、鳴き声がよく響くということも。
意外に単純な理由だったのですね!
以上、今回はハトの鳴き声の違いや鳴き声の意味についてご紹介しました。
最近ハトの鳴き声が気になるという方、その理由を知ることで少しでもストレスが緩和すればうれしいです。
ハトは一年を通して繁殖期があるため、季節関係なく盛んな求愛行動や
縄張り争いによる鳴き声に悩まさられてしまうのですね。
とはいっても、ハトの姿を見かける頻度が増えたり、
鳴き声を朝晩に聞くようになったら、
それは巣作りをはじめているかもしれないので、要注意です!
気になる場合は、ハト駆除を扱う専門業者に一度相談してみましょう。