比較的簡単とされる防鳥剣山の鳥害対策ですが
鳥害状況や鳥のサイズ、生態をしっかり把握しておかないと
思わぬミスをすることに。
実例を取り上げてその失敗例と対策をご紹介します。
鳥害対策会社もお客様にも参考になる内容となっています。
都会のカラスはハンガーで巣をつくる
一般にもよく知られていることですが、カラスは巣作りする際にワイヤーハンガーを集める傾向があります。もし、ベランダのハンガーが減っている、もしかして泥棒?でも高層階だし、そもそもハンガーなんて誰が必要なのかしら…、なんていうときは、カラスが犯人の可能性があります。
春になるとカラスは巣作りのための材料を集めに飛び回ります。郊外なら木の枝などが主流になりますが、都会にそんな枝は少なく、その代わりとしてハンガーが使われることが多いようです。ハンガーでつくられた巣は巨大で、現物を見ると驚きです。驚くだけならいいのですが、時にハンガーが電線をショートさせたり、塊のまま落下してくることなどの危険性があります。

写真はイメージ
100mの高さからハンガーが落下!
実際にあった事例ですが、ある高層ビルで100mくらい上部の壁面サイン看板内にカラスが巣をつくりました。
地上からはとても確認できない箇所でしたが、地上に落ちている数本のハンガーをビルの管理人さんが見つけたことで発覚しました。
実はそのビルでは数年前から看板にカラスが飛来しはじめ、糞で外壁が汚される被害が発生していました。そこで看板に止まられないように、ワイヤーや剣山での防鳥対策を施しました。無事カラスの被害もやみ、ひと安心していたところに、次はハンガーによる営巣が認められたのです。
このサイン看板はビル名を表すそれぞれ独立した英文字群で、一文字が高さが1m・奥行50㎝ちかくもある大きなモノです。あらためて現場調査にいくと、そのなかの「C」という文字の中に大きなハンガーの巣をつくっていました。現場は地上100mもの高所で風も強く、まさか巣をつくることは無いだろうと思っていましたが、この「C」の文字だけは雨風もあたらず営巣に関しては良好な条件。後に思えば巣をつくってもおかしくないと思う環境でした。
注意が必要なアルファベットのサイン看板は?
当初は一時的な飛来と糞害を防ぐための鳥害対策だったので、その目的は果たせました。
しかし営巣しに来るカラスには決して十分でありませんでした。また設置した剣山はカラスの歩行がギリギリ可能な長さで、持ってきたハンガーを積み重ねることでカサが増し、更に活動しやすくなります。カラスは剣山の上にどんどんハンガーを載せていき、最終的にハンガーはピンを超えて積み上がっていました。
巣の発見後は、防鳥ワイヤーを細かく面張りして文字「C」内部への侵入を防止。カラスも営巣をあきらめて他へ移ってくれましたが、あの巨大な巣が落下する前に対策ができてよかったと、胸をなで下ろした経験があります。
ビルのサインには様々な種類がありますが、このように営巣が危ぶまれる「C」や「D」、「G」「O」など円筒形の空間があるサイン文字に限っては、営巣抑止も目的とした対策が必要と考えます。
通常、カラスは樹木や電柱の上などの上に
巣作りすることが多いので
これは非常に稀なケースと言えますが、
多少高度な場所でも、外敵から身を守り、雨風をしのげれば
営巣目的としてカラスが選ぶのも
当然なことなのかもしれません。